「黒塗り世界宛て書簡【謎解きMV】」あとがき(ネタバレあり編)

こんにちは。Nakaです。これは私が作った「黒塗り世界宛て書簡【謎解きMV】」のネタバレありのあとがきです。

ネタバレなし編はこちら。

問題のヒントを見たい場合はまずこちらをご覧ください。

それぞれの問題の裏話

今回の謎解きMVでは重複を除くと26問の問題が出題されました。それぞれの問題のヒントや答えはヒントページで記載がありますが、ここでは問題の裏に隠された意図や秘密について触れていきます。出題順に触れていきます。基本的にすべての問題を解けている前提で書いていきますので、まだ解けていない方は謎を解くかヒントページを見てから以下を見ることをお勧めします。

まずはこの問題。タイトルをオマージュした見た目になるように考えました。黒塗りの箇所がクリティカル過ぎて、解ける人はすぐ解けるけどわからないといつまでたっても解けない代物になってしまいました。もしかしたら、これが独立した問題だと気が付かなかった人もいるかもしれません。

前問とは違いこちらは解きやすさをかなり重視しました。検閲が起こりそうなワードとして「生」と「死」をピックして、それが消されていることがすぐにわかるような構造としました。これを見て「黒塗りと言いつつも意外と解けそうだな?」と思ってもらおうという下心がありました。

歌詞の「【毒】の盃」と推測される個所から、「毒」を使用する問題です。海の説明の「【昔】はきれいだった」の昔を黒塗りにしたのはそこまで深い意図はありません。ただ、こういう書き方をすると人によっては検閲しそうだなと思って消しました。悔の説明文は「後を前につけると答え」となり、後・前を消して対義語のマークを入れることでギリギリどうにかなりそうな調整をしました。ひらめくとかなり気持ちいい感じに仕上がったかなと思っています。

こちらは消し過ぎて悲惨なことになった問題の一つ。答えの「ゾンビ」は歌詞に登場する「クオリア」を説明する際に用いた思考実験の「哲学的ゾンビ」から引用しました。でも哲学的ゾンビは「クオリアを持たない存在」として説明されているので歌詞の黒塗りに充填するうえで本当に適当なのかはわかりません。クオリアを持つゾンビとはそれすなわち人間?ちょっとこんがらがってきます。

問題最下段は「ディズニーの作品」でバンビを表します。権利もろもろで何かとネタにされがちなディズニーを消したいがためにこの問題を作りました。

黒塗りの量は少ないですがあまりにもクリティカルな部分を塗ってしまった「ように見える」問題です。落ち着いて考えれば黒塗りの箇所は容易に復元可能です。黒塗りは「night」が入り、もちろん歌詞の「夜」からの引用でした。

単純に難しすぎるやつその1。和同開珎です。黒塗りがあるとかは大した問題ではなく、靫葛(うつぼかずら)や真葛(さねかずら)とかいうトンデモワードが出てくる問題作です。大謎の制約がうまく解消できずこんな形になってしまいました。他の部分は文字が順番に現れるのですがこの問題だけバラバラに現れるようにしました。表示時間が短いので問題が表示されるまでのディレイをなるべく少なくする工夫です。

例示が消され過ぎているせいでだいぶ解きにくい問題だったと思います。丸数字は「コイン」、四角数字は「カード」を表しており答えは「コード」です。ポイントは一番上の例示が「コカイン」になるということ。よくある謎のネタでもコンプラ的に使えなさそうなワードを例示として使う(最終的に黒塗りにしますが)のは楽しかったです。

指示文が消えすぎててもはや謎解きとして成立しているのか怪しいですが、いい感じに察してください。ひらがなをカタカナにすることで答えは「四五一」です。もちろん歌詞の「451度」からの引用です。「華氏451度」という映画が存在するそうです。この温度は紙の自然発火温度。当初は紙を使った謎にするつもりでしたが、イラストや色を使わずに表現することの限界を感じてこの形に落ち着きました。ちなみに「ひらがな」「カタカナ」が黒塗りなのは半分ぐらいは難易度の調整のためです。正直やりすぎた感がある。

アップロードしてから致命的な問題に気が付いたものです。他の問題で検閲されるはずの「生」の字が検閲されていません。まあ、見た目的にはこっちの方が綺麗だからギリギリセーフかな…(?)。法則謎のようですが対応表の片方が全滅しているという、解かせる気を感じない構成です。法則は「英単語にして逆に並び替える」というシンプルなものなのですが片方だけで解くには謎解き経験値が必要な気がします。黒塗りの箇所は上から「神」「殺人」「戦争」「邪悪」といかにも黒塗りされそうな漢字の単語ばかりです。歌詞の「アルファベット」から発想を得て、英単語の問題を用意しました。

今作では数少ない「動画の意味のある謎」です。東西南北の英語表記の頭文字を繋げて「NEWS」にする、というのは使い古された表現ですが矢印と記号を重ねることであまり見たことのない表現にできたかなと思います。答えの「NEWS」は歌詞の「地球発四時のニュース」からの引用。

本作最も難しい問題の一つだと思います。完全に難易度調整を失敗しました。表出情報が全くないので何もかもを仮定しながら解き進める必要があります。アルファベットを埋めるのですが、その根拠がどこにもないので問題としてはだいぶ失格な気がしています。黒塗りの箇所は「NO」が入りますがこれは歌詞の「脳(NO)の寄生(規制)を今祓う(掃う)」からの引用でした。友人がこの引用を読んで解き進めていてびっくりしました。

表示時間があまりにも短い本問題。せっかくなので歌詞の「刹那」を情報として採用しました。黒塗りは「立春の前日」です。「前」は他の問題で黒塗りになっており、「春」は性的な表現の比喩に使われる、などとこじつけをして黒塗りにしました。そこまでくると本当に検閲というかこじつけですが、逆にそういうこじつけをわざと行うことで検閲への反抗を表しているのです。ということにします。

一番抽象的でふわっとした問題の一つ。左右で間違い探しをするはずが、正しいほうがかたっぱしに黒塗りにされてしまった!という背景を説明しなかったためにかなり混乱を生じさせた問題でした。「タヒ」のように修正を突破する手法を問題にどうにかねじ込もうとしました。歌詞の「【腐り】かけた身体」の「腐」を登場させています。後で思ったのですが、「星」の下半分を黒塗りにしても面白かったのかもしれないですね。そうすると他の問題でもだいぶ悪影響が生じそうですが。

クリティカルな情報が消えて大変な問題です。これでも解けるという確信があったのでこの形にしましたが、今見てもこれはひどい。黒塗りには「革命」という二字熟語が隠れていました。歌詞の「液化したピアノ」は次に引用する短歌からの引用です。

革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ

塚本邦雄

そこでこの問題ではこの短歌に登場する「革命」を使って問題を作りました。結果的にすべて黒塗りにされる羽目になりましたが…。

間奏パートはかなり自由に作りました。左側には英単語、右側にはひらがなを入れる問題です。実は「神ー犬」の問題でも登場した「戦争(war)」がここでも登場します。単語被りが発生してしまいどうにか重複を避けようとしたのですが、うまい回避方法が思いつかずそのままの形で採用しました。左側に英単語が入ると気が付くのは結構大変だったかと思います。

この問題は「生姜」の黒塗りをやりたくて作りました。字面だけを見て検閲を掛けて本質的にはその黒塗りが全く機能していない、という構造を意図しています。これは他の問題、例えばハムレットの問題などでも意識した点です。答えの「よみがえり」は歌詞の「黄泉」から採用しました。

抽象的で情報不足な問題ですが、「花の裏にある数字」で(比較的)お金が思いつきやすいかなと思います。紙幣や硬貨のどちらか一方と考えてしまうと解けないのはうまく調整できなかった点です。歌詞の「裏各地」の裏から、お金の表裏を考える問題としました。

ここからはサビの部分になります。この曲のサビと言えば圧倒的黒塗りの嵐。ということで問題も黒塗りマシマシでつくりました。いかにして黒塗りの割合を増やすかに注目して作りました。その一方で「黒塗りされる理由」もある程度準備できるように考えました。この問題は神経衰弱をして余りが答えになる問題です。黒塗りの数が奇数になるので黒塗りされた文字も一文字使うと考えるとたぶん「黒死病」という単語が導けると思います。ちなみに、サビパートは歌詞からの引用は基本的に行っていません。

サビ二問目は表出が一個だけの和同開珎です。もはやケンカを売っているとしか思えないですね。意外と知られていないようなのですが「頻出」で使う頻と「瀕死」の瀕は異なる字です。そして「瀕」を使う熟語がほとんどない、ということでこの出題をしました。有名な熟語の範囲で言うなら「瀕死」一択だと勝手に判断しました。

黒塗りのかかり方がかなりひどい問題の一つです。黒塗り率を高めるために、「文章以外に情報を仕込む」ことを意識しました。「ひらがな」と「カタカナ」を使う問題なので文章をすべてそのように表現する、というのは謎解きではよく使われる表現の一つだと思います。ちなみに、例示には「【ぽけもん】のとうじょう【じんぶつ】」とあり、それが黒塗りにされています。これはディズニーを消すならこっちも消しちゃえという軽い思い付きからの発想でした。

今作で私の最大の自信作で、情報量が少ない問題作です。「図形がスケルトンになっていること」「スケルトンには数字がそれぞれのマスに割り振られること」「マスの形状がさいころの展開図であること」「さいころの要件を満たすように数字を配置すると例示の位置で言葉が作れること」「そもそも入る言葉は『さいころ』『ダイス』であること」、そのすべてをこの見た目から理解しなければ解けない高難易度な問題だと思います。その一方で消える言葉は「コロス」「コイ」「サイコ」といずれも消えそうな単語である点が気に入っています。恐らく、謎解き界隈でもかなりこすられているネタだろう展開図をスケルトンにするネタですが、今回特殊な表現ができて満足しています。この見た目でちゃんと解けるのは結構奇跡だと思ってます。

謎解きでもっとも使われたツールと言えば、諸説あるかと思いますが私は五十音表だと思います。ということで黒塗りでどうにか五十音表を問題に落とし込もうとしました。そこで思いついたのが「五十音表の空白マスと文字を拾うマスを同じ見た目にする」でした。見た目に大きな変化があるかと思いましたが、思ってたより五十音表になりました。

クリティカルなものを片っ端からつぶすシリーズです。秋刀魚がかなりそのままなのは見た目の面白さで採用しました。実は当初は「秋」を季節つながりで消す構想もあったのですが、そうすると本格的に解けなくなる可能性があると考えてさすがに辞めました。問題は大謎の都合で「コイ」を答えに仕込む必要があることから、消されそうな刀を名に持つ魚やキスという魚を使って問題を構成しました。

同じ問題が二回登場する。それは普通だとなかなか起こらないことですが、今回はそれを起こしました。大謎にかかわる重要な仕込みでもあります。偶然そのポイントを動画の終盤に持ってくることができたのは構成としてもかなり運がよかったと思います。実はこの部分だけ歌の修正が不十分で「し」と発音していることがわかります。そこでこの部分に登場する問題の答えは「死」にしようと決めていました。

本家MVをモチーフとした問題です。本当は本家の歌詞である「世界に送る黒塗りのラブレター」をそのまま使用して「レール」としようかとも思っていたのですが、大謎に必要なもろもろの調整がうまくいかなかったため文章ごと作りなおしました。文字数だけは元の歌詞と合わせたのはせめてもの調整のつもりです。でも発音するとすごく気持ち悪いです。ここの部分は心残りの一つです。

本家MVオマージュです。本家MVはタイトル「黒塗り世界宛て書簡」に合う長さの黒塗りが発生するのですが、せっかく英語タイトルがあるということで英語タイトルを配置してみてそれを黒塗りにしました。単体で独立しているものの、解くためにはアルファベットがすべて黒塗りになる構造を把握していなかったりと、中謎のポジションとしては比較的優秀かなと思います。

実は一番最初に作ったのはこの問題でした。いくら何でも原作者であるフロクロさんの名を謎に使うのは失礼極まりないのではないか?とかなり悩んだのですが、別でクレジットを表記することで許してもらおうと試みました。このクレジットでは私Nakaの名がすべて黒塗りになっているのですが、これを黒塗りにするかどうかは最後まで悩んでいました。やっぱり自分の作品のクレジットに載りたい思いはあるのですが、問題の都合で泣く泣く黒塗りです。その代わり、動画の最初にしれっと「Naka」という名前が登場しています。

最終問題の解説

ここからは、この動画に仕掛けられた「メッセージ」を解読するまでの流れを解説します。適宜動画をみながら解説を読むことをお勧めします。

まず最初に動画の最後に登場するこの奇妙な表示を解読する必要があります。これは、「黒塗り世界宛て書簡」の歌詞の一部のようです。三段目「この黒塗りの世界」という歌詞のうち一部が表示されていないことがわかるので、表示されていない歌詞をつないでみましょう。すると「僕が黒塗りかけた言葉アルファベットに託して」という文章が現れます。どうやら、これが最後のメッセージを導く鍵のようです。

黒塗りと言えばもちろん、今回の数多の謎に仕掛けられた黒塗りたちです。どうやらこの黒塗りの中には「僕」がかけた黒塗りがあるようです。「僕」はこの動画中で登場することはありませんがそもそも歌詞に登場する一人称であることから歌を歌うあるいはメッセージを送る本人であると考えられます。

動画の最初で、「放送衛星委員会」という第三者によって謎の内容について検閲がおこなわれていることがわかっています。どうやらそれとは区別されたメッセージを送る「僕」によってかけられた黒塗りが存在しているようです。

黒塗りには二種類存在していました。本家MVと同様に左から右へと現れる黒塗りと最初から動くことのない黒塗りです。

登場するのは以下の問題です。黒塗りが複数存在するものについては、キャプションで該当する黒塗りの箇所を説明しています。動画を見ながら確認してみてください。

問題に登場する黒塗り
左側の黒塗り
中段の黒塗り
問題の黒塗り
二つ目の黒塗り
3つ目、「とうじょう【じんぶつ】」の黒塗り
二つ目「31は」の後の黒塗り
中段の黒塗り

この8つの問題に「僕」がかけた黒塗りがありました。これらの黒塗りに何か秘密が隠されているようです。「僕」がかけた黒塗りの下にある文字が何かを考えてみましょう。

一部復元が難しいものもありますが、すぐにわかるところを提示すると3つ目は「こい」、4つ目は「world」、6つ目は「じんぶつ」、7つ目は「こい」、8つ目は「死」です。これらのワードに見覚えはないですか?

これらのワードはすべて、ほかの問題の答えになっているものです。実は残りの部分も他の問題の答えとなっていました。順に「間違い」「藤」「こい」「world」「YEN」「じんぶつ」「こい」「死」となっています。つまり、「僕が黒塗りかけた言葉」はすべて出題された問題の答えになっていました。

指示を思い出すと「僕が黒塗りかけた言葉アルファベットに託して」となります。出題された問題の答えがアルファベットにつながるようです。しかし、出題された問題にアルファベットは一度も登場していません。どこを探せばよいのでしょうか?

問題には今まで数多の黒塗りが掛けられていました。実は気が付いていない黒塗りがあったのではないでしょうか?それは問題の左上、二重線の四角の中です。この部分は問題が出題されるたびに何かが黒塗りにされていることがわかります。そこにもしアルファベットが入るとしたらどうでしょうか。

問題は重複を除くと全部で26あります。アルファベットはa-zまで全部で26個。一つ一つの問題にそれぞれ独立したアルファベットが割り振られているとしたら、黒塗り掛けた言葉をアルファベットに対応させることが可能になります。しかし、黒塗りになっていてよくわかりません。どこかに情報はないでしょうか。

問題中には不自然に二重四角が登場しています。これはアルファベットが書かれていると予想した左上の部分に一致します。つまり、問題に登場する二重四角がアルファベットを導くのではないでしょうか。ただし、単体で限定できないものも含まれるので「アルファベットに重複がないこと」を念頭に置いてすべての問題を見ていきましょう。

「2」が導くアルファベットはアルファベットの二番目「b」です。

問題の冒頭の「Q」と答えの「A」が隠れています。二重線で囲われているのは「Q」です。

「れ」をアルファベットに変えます。ドレミの音名をアメリカ音名に変えると「d」となります。

「してはいけないこと」は「きんし」です。「シ」はドイツ音名では「B」、アメリカ音名では「H」ですが他の問題ですでに「B」が登場しているのでこの問題は「H」です。

黒塗りの箇所には「night」が入ります。位置から「i」「g」「h」のいずれかでありそうなことがわかります。文字の幅が均一でないことや他の問題との兼ね合いを踏まえると「g」であることがわかります。

「真」をアルファベットに変えましょう。プログラムをたしなむ方ならなじみ深い、true,falseの表現から「T」を導くことができます。

この問題だけ、二重線が登場しません。他のすべての問題を特定することで残されたアルファベットである「J」がこの問題に対応していることがわかります。

「にし」を変換します。「西」とすることで「W」が導けます。

「ラ」を再びアメリカ音名に変換すると「A」になります。

「南」に当たる部分に黒塗りがかかっているので「S」になります。

謎を解いて二重四角に入る部分を見ると「E」となります。

「右」をアルファベット一文字で表現すると「R」です。

二重四角は間違い探しなので二つあります。どちらも「私」という漢字にかかっています。アルファベット一文字に変換するので英単語に変換して「I」です。

問題中に二重四角が登場しませんがよく見ると、歌詞の「ピアノ」に四角がかかっています。音楽の記号「p」を導きます。

謎を解くと四角には「かい」が入ります。ギリシャ文字の「χ」を連想してそこから作られた「X」を導きます。

謎を解くと四角の部分は「ミリ」となるので「m」が導けます。

謎を解くと「菊花の裏」と「桜花の裏」のいずれかが入ることがわかります。それぞれ「50」「100」を表します。アルファベットに直す必要がありますがギリシャ数字とするとそれぞれ「L」「C」になります。他に「C」の問題があるので消去法でこの問題は「L」となります。

四角は歌詞の一部分にかかっています。歌詞の修正音がモールス信号になっていることからそれを問題のアルファベットとします。この問題は「F」です。

同様にモールス信号で「U」です。

モールス信号で「C」です。

モールス信号で「K」です。

モールス信号で「Y」です。

モールス信号で「O」です。

モールス信号で「U」です。

「最後」のアルファベットということで「Z」が当てはまります。

「5」ですが、アルファベットの5番目「E」は他の問題に該当します。ここでは、ギリシャ数字の5である「V」が該当します。

クレジットの黒塗り部には「Naka」が入ります。その頭文字の「N」が該当します。

以上ですべての問題に対応するアルファベットが導けました。改めてやっていたことを確認すると「間違い」「藤」「こい」「world」「YEN」「じんぶつ」「こい」「死」が答えとなる問題に対応するアルファベットが必要でした。

これを置き換えると「ILOVEYOU」となります。適切にスペースを補うことで最後のメッセージは「I LOVE YOU」となります。

あとがき

以上で最後のメッセージの解説も終わりました。改めてあとがきを書きたいと思います。今回の問題の発想はサビの修正がモールス信号になっているという仕掛け、そして動画のカットが大体25ぐらいになっているというものでした。25ぐらいの数字であればうまく調整すれば26,アルファベットにつなげられると思い問題を構成しました。

すべての問題に黒塗りを掛けるという特殊な制約の中で問題を作るのはなかなか楽しかったですが、途中にネタ切れに苦しんだのは製作者としての力不足な点が出たなと思います。

この動画を作った動機は、原曲から感じたメッセージにあります。この曲に全体を通じて共通しているのは「黒塗りに対してなにかしらの情報を読み取ることができる」という点です。基本的には前後のつながりや引用元を考えることで文章の復元が可能です。サビについては復元は難しくても黒塗りがモールスになっていることから他のメッセージを導くことができるという点で、やはり情報を読み取ることができます。

しかし、そのように情報を読み取るためには知識や思考が必要不可欠です。この楽曲が我々に要求することは、聞き手・読み手の多大な知識と思考・努力です。実際にそれをフロクロさんが意図して作ったのかどうかはともかく、それを私は読み取りました。そこで、それをもっと強化する形で謎解きを構成しようと思いました。謎のすべてに黒塗りを登場させ、場合によっては黒塗りの内容も復元させたり注目しながら解き進めるような構造になっているのはそれが理由です。

やりすぎた結果、ちょっと難易度が大変なことにはなりましたが現時点ですでに解読者も現れてほっとしています。

公開から2か月ほどでYoutube版は500再生、ニコニコ動画版は1000再生に達した本作。見て解いていただきありがとうございました。問題は一週間、動画を三週間で作ることができたのはその動機を生み出したフロクロさんの「黒塗り世界宛て書簡」という素晴らしい作品があったからです。本当にありがとうございました。

次回作は?

別に誰に聞かれたというわけでもないのですが。。。

せっかくなのでまた謎解きMVを作ってみたいなとは思っています。高難易度に振るか、動画演出をもう少し勉強するか、芸術のセンスがないので前者に寄りそうな予感もしつつ現時点では未定です。

いっそのこと、高難易度に振り切ってその手の問題が集まるような機会に放出する、というのも考えています。いろんな曲を聴いて、ビビッと来たものがあったらまた作ってるかもしれません。

読んでくださりありがとうございました。

Naka

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